ファスティングダイエットというダイエット方法が、かなり今有名です。それは、多くの芸能人の人がファスティングダイエットに挑戦して成功した例が、マスコミを通じて随分と流されたことが大きいでしょう。ルネサンスのように、ファスティングダイエットを専門に指導するスクールも人気です。
確かにファスティングダイエットは、しっかりとルールと基本を守って実践すれば、大きな効果が期待できます。しかし生半可な知識で、ほかのダイエットと同じようにな気持ちで取り組むと、かえって身体を壊してしまうことにもなりかねないダイエット方法です。
ここでは、そんなファスティングダイエットの正しいやり方、そして失敗しないやり方を丁寧に説明していきます。
ファスティングダイエットとは?
ファスティングダイエットとは、短期間の断食によって、体内環境をリセットし、代謝機能や消化機能を回復させるダイエット方法です。芸能人ではタイトルでも挙げた米倉涼子さんや小倉優子さん、モデルでは蛯原友里さんが成果を上げ、一気に挑戦してみる人が増えました。
その基本的な方法は、一定期間食事をとらないというやり方ですが、その断食する期間や、断食期間中にとってもよい食品、飲料などによって、いくつか方法が分かれます。
その中で、今1番ポピュラーな方法は、野菜や果物、ハーブなどを発酵させて作った酵素ドリンクと水のみで断食をする方法です。そのための酵素ドリンクなどもいろいろなメーカーからたくさんの種類が販売されています。
ファスティングダイエットの効果
では、ある意味イメージが先行してしまっている観もあるファスティングダイエットですが、基本的な方法をとった場合、どのような効果があるのでしょうか?
デトックス
ファスティングダイエットを実践したときに、1番効果実感があるのが、デトックスです。デトックスというと、岩盤浴やサウナといった印象がありますが、要は体内の老廃物を身体の外に排出して、クリアな体内にすることです。ファスティングダイエットでは、それらのほかのデトックス方法では排出しにくい宿便、有害金属、食品添加物まで排出してくれるところに価値があります。
また、デトックスとはちょっと観点が違いますが、余分なコレステロールまで除去してくれる働きもあります。
ですので、ファスティングダイエットは、「食事が偏っている」「食品添加物の多い食品が好き(ファーストフード、インスタント食品など)」「脂っこい食事が好き」といった人には、かなりのデトックス効果をもたらしてくれます。
脂肪の燃焼
ファスティングダイエットには脂肪燃焼効果もあります。
そのメカニズムはこのようなことです。身体が生きていくうえでは、身体の中で糖質をエネルギー源として燃焼させて「生きていく力」を生み出しています。糖質は食事による摂取と筋肉内に蓄えられているものが中心ですが、ファスティングダイエットをすると、その糖質をまず数日で全部使い切ってしまいます。
すると、次にエネルギー源は糖質がないので、脂質に移ります。そうすると、皮下脂肪、内臓脂肪といったなかなか普段のダイエットでは取れない脂肪が燃焼していって、ダイエット効果が得られるのです。
消化管の休憩
また私たちの消化管は、普段は何らかの食品が常に入っているので、1日中動いています。消化管も内臓であり、筋肉の一種でできているので、それによって疲労し、傷んでいます。
しかし、ファスティングダイエット中は断食をしているので消化するものがありません。すると消化管は休息をとることができ、その間に、消化に使われていたエネルギーは代謝や傷んだ組織の修復などで使われます。
これによって体内環境がリセットされ、痩せやすい体質になるのです。
リバウンドしないファスティングダイエットのやり方は?
デトックスには1日以上、脂肪燃焼には3日以上
このような効果のあるファスティングダイエットですが、このうちのデトックス効果は1日ファスティングをするだけで、ほぼ得ることができます。ですので、デトックスだけをしたい人は、1日のファスティングでもいいわけです。
しかし、脂肪燃焼まで求めると、1日では足りません。
先に書いたファスティングダイエット中に、元から身体にある糖質をエネルギー源にして生きていくのは、だいたい蓄積している糖質を使い切るまでで2~3日かかります。そしてその糖質がなくなって初めて脂質がエネルギー源になるので、脂肪燃焼の段階に至るまでには、最低でも3日かかるわけです。
したがって、ファスティングダイエットで脂肪燃焼までさせようとした場合は、3日以上の断食が必要になります。
準備期間、断食期間、復食期間の3つ
ファスティングダイエットはある意味身体に非常に負担をかけるダイエット法なので、ダイエット中だけではなく、実行する前後にもしっかりとした準備をすることが重要です。それが、準備期間、断食期間、復食期間と言われるものです。
1.準備期間
まず、ファスティングに入る前に、身体を慣れさせるための期間をとります。基本的には、ファスティングを行う日数と同じくらいの日数を当てて、入念に準備をします。つまり、3日間のファスティングを行う場合は、準備期間も3日間必要ということです。
この期間は、普段より食べる量を減らし、脂の少ない和食などで、バランスよく腹6~8分を目安に食事をとります。
2.断食期間
水、または酵素ドリンクのみをとる断食期間です。日数は、1日から3日程度です。3日以上行う場合は、ファスティングに知見の深い医師の指導を受けながら実践しましょう。
3.復食期間
ファスティングを行った後、通常の食事に戻すまでの準備期間です。数日間断食をするということは、身体にとって異常事態ですから、いきなり通常の食品を食べると負担が大きすぎるのです。そこで、準備期間と同様に、ファスティングを行った日数と同じくらいの日数をかけて、徐々に通常食に戻していきます。
この間に食べるものとしては、まずは重湯や具の入っていない味噌汁などの流動食から始め、徐々に固形物をとるようにしていきます。
以下、もう少し詳しくその3つの段階について説明します。
準備期間は体の調子を整える
まず準備期間は、身体の調子を整えることと、ファスティング中に得られる効果を最大限にするための期間です。
具体的にはファスティングに向けて食べる量を徐々に減らし、脂分の少ない、和食中心の、胃腸に負担の少ない食事をとります。この段階で高タンパク質、高脂質、塩分多めの料理は絶対に避ける必要がありますし、食べ過ぎや飲み過ぎにも注意することが重要です。
特に食材としてはできるだけ柔らかいものにして、よく噛んで食べましょう。また胃腸を温めると消化機能を助けてくれるので、ファスティングの効果が上がります。また、消化に時間がかかる魚、肉、乳製品は準備期間の終了2日前まででやめます。最終日の夕食はお粥のような流動食のみにし、20時までには食べ終わるのが鉄則です。
ファスティングはデトックスと脂肪燃焼
この期間は断食をして消化管を休ませ、代謝酵素を活発指せる期間です。
口にしてよいのは、酵素ドリンクと水のみです。酵素ドリンクは1日500kcal分が適切です。酵素ドリンクの飲み方は、起床時と就寝前に1杯ずつ、あとは飲む間隔が一定になるように、3時間ごとに分けて飲むなど調整してください。また水は必ず普段よりも多く飲みましょう。食物から水分をとれないので、それを補給してやることが重要です。
この期間は身体の生命力が普段の6~7割に落ちていますので、激しい運動や高負荷運動は慎んでください。熱いお風呂やサウナはも控えましょう。
復食期間はリバウンド防止期間
復食期間はリバウンドを注意深く避けながら、普通食にソフトランディングを図る期間です。
まずファスティング終了後の1食目は重湯にしましょう。そしてその日は重湯やお粥などの流動食飲みを食べます。
2日目以降にとる食事は、基本的に野菜と果物は大丈夫です。特に、「まごわやさしい」(※)に含まれているキノコや海藻類、イモ類は推奨します。とくに野菜は食物繊維やビタミン、ミネラルなどの供給源となりますので、さまざまな種類をバランス良くとるように心がけましょう。
※「まごわやさしい」とは以下の通りの胃に優しい食べ物の一覧です。
「ま」:大豆などの豆類
「ご」:ゴマ、ナッツ、クルミ、アーモンドなどの種実類
「わ」:ワカメ、昆布、海苔などの海藻類
「や」:野菜、根菜
「さ」:魚
「し」:シイタケ、シメジなどキノコ類
「い」:サツマイモなどのイモ類
そして復食期間の後半は魚介類を食べても構いませんが、お肉などの脂っこいものは復食期間が終わるまで待ってください。
さらには、復食期間には以下の食品は避けてください。
卵、牛乳、うどん、コーヒー、緑茶、ジュース
ファスティングダイエットが成功した口コミは?
ではここで、ファスティングダイエットに成功した人たちの口コミをいくつか「ご紹介しておきます。
●manami @shikappi0122 2016年11月12日
ファスティングダイエット終了
がんばったーーー。ほんっとにもうこんな過酷なダイエットは一生ごめんだ〜
でも計画的なダイエット成功したの人生で初めて!!
はーみーちゃんが一緒に頑張ってくれたおかげやん
感謝、感謝
最高−4.2kg 現在-3.6kg
●mi-chun @21mK5 2016年12月2日
ファスティングダイエット無事期間終了。14日間お米食べたくて仕方なかった(笑)
て事でお昼しらすご飯がっついた(笑)
-3キロ減成功
残り-4キロ減
次は何のダイエットしようかな
●野中 省吾(わんわん) @shogo_nonaka 2016年7月31日
調子良くファスティングダイエットが成功しているので断食期間を1日伸ばして目標の65kg目指しまーす(*´σー`)エヘヘ
やはりきちんと実践すれば、効果の上がるダイエット方法なんですね。
ファスティングダイエットで頭痛が?
ところが、ファスティングダイエットをしていると「頭痛がする」という話が結構あります。ダイエット方法が過酷なだけに、重篤な病気が発症いたのでは、と心配する人も多いですが、ファスティングダイエット中に頭痛はよくあることで、対処は必要ですがそれほど深刻な話ではありません。
その点について説明します。
原因
まず頭痛が起こる原因は主に4つあります。
1つは、ファスティングを行うと、血糖値が低くなることです。すると、脳血流量が低下して、頭痛を起こしやすくなるのです。
2つめは、ファスティングを行うと、脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足します。その時にブドウ糖の代わりに使われるのが、脂肪を分解して作られる「ケトン体」という物質です。このケトン体が溜まりすぎると頭痛やめまいなどの症状が出やすくなるのです。
3つめは「ストレス」です。毎日3食食べている人にとって、ファスティングダイエットの合計日数の約10日ほどの食事管理はかなりストレスです。そのストレスによって自律神経が乱れて、頭痛が起こってしまうのです。
4つめは、ファスティングによって身体の機能が一時的におかしくなり、ホルモンバランスが乱れることがあります。それが頭痛やめまいなどを引き起こしてしまう場合があります。特に、生理の1週間前から生理中はホルモンバランスが乱れやすいのでファスティングは避けましょう。
対処法
原因は以上の4つですが、基本的にはどれが原因でも、「塩分摂取」と「糖分摂取」で改善できます。たとえば、無添加の梅干し、昆布または昆布茶、ハチミツやメープルシロップをお湯に溶かす、などを口にする、ということです。
しかし、もし塩分や糖分を摂取しても治らない場合や、あまりにもつらい場合はファスティングをやめましょう。また砂糖は血糖が急激に上昇して頭痛が悪化する場合があるので避けましょう。
加えて、水分補給もしっかりしてください。体内にたまったケトン体や老廃物などを排出するため、1日2リットル以上を目安に水や白湯をこまめに飲みましょう。
また頭痛がつらくても、頭痛薬を飲むのはNGです。胃の中が空の時に頭痛薬を飲むと、胃が荒れてしまい逆効果です。頭痛薬が必要なほど頭が痛い場合は、ファスティングを中断しましょう。
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https://fitlize.jp/335
無理のない範囲でファスティングダイエットを楽しもう!
以上が、多大な効果の期待できるファスティングダイエットの方法でしたが、中でも書いている通り、かなり体に負担のかかるダイエット方法です。ですので、実行するときには、以下のことを守って行ってください。
・体調不良の時を避ける。
・激しい運動は避ける
・終了後はルール通り復食期間を設け、急に通常食に戻さない
ファスティングでデトックスできて、「ニキビが改善した」「胃腸の調子が良くなった」などのブログ記事もありますが、一方で間違ったファスティングダイエットをしてしまい、身体を壊してしまう人がいるのも事実です。無理のない範囲で、正しい知識とルールを守って、体調と相談しながら行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ファスティングダイエットはこのように効果もありますが、実行するうえではかなり気を付ける部分も多い方法です。いたずらに、人のしたファスティングダイエットの方法をそのまま真似するのではなく、以上で説明したような正しい方法をしっかり守って実行しましょう。
そうすれば「生まれ変わった」自分を獲得できるはずです。]]>