スポーツをしているけどどうにも体が硬いという方も少なくありません。柔軟性が不足していることは、運動パフォーマンスの低下だけでなく、怪我や故障につながることもあるため危険です。 そこで今回はおすすめのストレッチ方法を体の部位別に紹介します。どれも簡単なものなのでぜひ取り入れて、けが予防や、運動パフォーマンスの向上に役立ててください。
体が柔らかくなることのメリット
体が柔らかくなることのメリットは大きく2つあります。運動のパフォーマンス向上
まず、運動のパフォーマンスが向上することです。ストレッチをすると関節の可動域が広がり、力をより発揮しやすい状態になります。例えば、マラソンをする人の場合、股関節の可動域が広い方が、地面をより後方へと蹴ることができるためスピードが速くなります。怪我の予防
もう一つのメリットは、ケガや故障を防ぐことができることです。筋肉は収縮時に力を発揮するだけでなく、衝撃から関節を守るショックアブソーバーの役割や、関節がおかしな方向へ行くのを防ぐサポーターの役割を果たしています。しかし、使いすぎなどで筋肉が硬くなった状態だと、これらの役割をうまく発揮できません。疲れている時や、朝起きたときに怪我しやすいのはこのためです。 このように、体が柔らかくなると、運動パフォーマンスが上がり、怪我をしにくい体になりますので、ダイエットのために運動している人もストレッチは必ず行ってください。 せっかく健康のために運動しているのに、怪我してしまったら本末転倒ですし、ケガして動けない時間が増えるとまた太ってしまいますよ。 https://fitlize.jp/860部位別ストレッチ方法
それでは部位別のストレッチ方法を解説します。首から足首まで全身のストレッチ方法を紹介していますので参考にしてくださいね。首
首の筋肉のストレッチは大きく三種類あります。首の後ろ、前、左右です。首の後ろのストレッチ 1.両手で後頭部を抱える 2.息を吐きながらゆっくりと頭を前に倒す 3.痛気持ち良い程度伸びたらそこで30秒ほどキープ 4.ゆっくり元に戻す
首の前のストレッチ 1.エラの部分に両手を添える 2.息を吐きながらゆっくりと頭を上に上げる 3.痛気持ち良いところで30秒キープ 4.ゆっくりと元に戻す
首の左右のストレッチ 1.右手(左手)で左耳(右耳)を抱えるようにもつ 2.息を吐きながらゆっくり頭を右側(左側)に倒す 3.痛気持ち良いところで30秒キープ 4.ゆっくりと元に戻す首の左右のストレッチについては両側ともしっかりやりましょう。最後にリラックスしながら首を反時計回りと時計回りにそれぞれ5回ずつ回せば完了です。
腕
続いて腕のストレッチです。腕を伸ばすときは上腕三頭筋と二頭筋のストレッチの二種類があります。上腕三頭筋のストレッチ 1.右腕(左腕)を上げて頭の後ろから左肩(右肩)に触れるようにする 2.左手(右手)で右ひじ(左ひじ)を持ち左(右)方向へ引っ張る 3.二の腕の筋肉が伸びたと感じるところで30秒ほどキープし、元に戻す
上腕二頭筋のストレッチ 1.両腕を伸ばした状態で胸を張るようにして後ろへ引く 2.力こぶの部分が伸びたと感じるところで30秒ほどキープし、元に戻す以上が腕のストレッチ方法です。上腕三頭筋については左右別々に行う必要がありますので注意してくださいね。
肩甲骨
肩甲骨回りの筋肉は硬くなると肩こりなどの原因になりますのできっちりと伸ばしておきましょう。ここでは肩甲骨はがしと呼ばれるストレッチを紹介します。1.胸の前で、両掌と両肘をくっつけて合掌のポーズを取る 2.手のひらと肘をくっつけたまま腕を天井に向かってあげるたったこれだけですが、肩甲骨の固い人だと肘が顎より上に上がらないかもしれません。ただ、続けていくことで肩甲骨の動きが良くなってくるので試してみてください。
背中
背中の広背筋という筋肉が硬くなると肩甲骨にも影響を及ぼします。背中の筋トレをしている人は故障防止のためにも必ずやりましょう。広背筋のストレッチ 1.椅子に座った状態で左腕(右腕)を天井に向けて伸ばす 2.おなかに力を入れながらゆっくり体を右側(左側)へ倒す 3.背中の筋肉が伸びたところで30秒ほどキープし、元に戻すこちらも左右別々で別れていますので両方やってください。
腰
ヘルニアや腰椎分離症などの持病がある人は別ですが、腰の筋肉が張っているなと感じている方は次の方法を試してみましょう。1.足幅を腰幅に広げて立つ 2.おなかに力を入れながらゆっくりと体を折りたたむ。この時両手はリラックスさせる 3.両手が地面に付きそうなところまで伸びたら30秒キープし、元に戻す腰の筋肉疲労ならこの方法がベストですが、ヘルニア等腰の疾患にかかっている人は医師に相談のうえでおすすめのストレッチを教えてもらってください。
股関節
ここでは股関節の前側にある腸腰筋のストレッチについて解説します。腸腰筋のストレッチ 1.両足を前後に広げ前側の膝を90度くらいに曲げる。後ろ脚の膝は地面につける 2.おなかに力を入れながら胸を張る 3.脚の付け根が伸びたところで30秒キープし、元に戻す 4.左右両方行う
内転筋のストレッチ
1.胡坐の体勢になり、両足の裏側をくっつける 2.そのまま股関節を前傾させる内転筋のストレッチは硬い人の場合2のステップまで行かなくても足裏をくっつけるだけで効果があります。
お尻
お尻のストレッチはスクワットやデッドリフトをした後などは必ず行いましょう。1.床に長座の体勢で座る 2.片方の膝を90度くらいに曲げる。この時膝は天井を向いていること。 3.伸ばしたい側の足首の外くるぶしを曲げた膝の上に置く 4.腰をまっすぐにした状態で胸と伸ばしたい側の脛を近づける 5.お尻が伸びたことが感じられるのでそこで30秒キープし、元に戻す 6.左右両方やる
脚
脚のストレッチは大きく二つです。太もも前側の大腿四頭筋と裏側のハムストリングスを伸ばしましょう。大腿四頭筋のストレッチ 1.伸ばしたい側の膝を後ろに曲げる 2.足首を手で持ち後ろ側へ伸ばす。このときおなかに力を入れておくこと 3.太ももの前面が伸びたと感じたところで30秒キープし、元に戻す 4.左右両方やる
ハムストリングスのストレッチ 1.立った状態で足を前後に広げる。この時の足幅は一歩分程度 2.前脚のつま先を天井に上げた状態で体を前傾させる 3.もも裏が伸びたところで30秒キープし、元に戻す 4.左右両方やる
ふくらはぎ
ふくらはぎの筋肉は腓腹筋と言われる筋肉。日常生活では力を発揮しませんがジャンプやダッシュなどのスポーツ動作で機能するので運動後は必ず行ってください。腓腹筋のストレッチ 1.立った状態で足を前後に広げる。足幅は5歩分程度 2.後ろ脚のかかとを地面に付けながら、前脚に体重をかける。このとき、後ろ脚の膝は伸ばしておくこと 3.ふくらはぎの上部が伸びたところで30秒キープし、元に戻す 4.左右両方やる
足首
足首周りの筋肉はヒラメ筋と呼ばれる筋肉です。こちらは普段の生活でも良く使われる筋肉で、疲労してくるとアキレス腱周りが痛くなってきます。こちらは腓腹筋のストレッチと基本的にはやり方が同じ何ですが、一つだけ違うポイントがあります。それは伸ばしている後ろ脚の膝を軽く曲げることです。これだけで、アキレス腱周囲の筋肉がストレッチされるのが分かりますので試してみてくださいね。ストレッチのやり方のコツ
ストレッチをやるときにはいくつかコツがあります。下記のことに気を付けて行いましょう。・筋肉を伸ばすときは息を吐きながら行う ・お風呂上りなど、体が温まっている時間に行う ・伸ばすときや戻すとき、急な動きをしない ・30秒を1セットとして3セット行う基本的にはどれもゆっくりとした動作でリラックスして行うのが大事です。無理に伸ばすと肉離れなどのケガにつながることもあるので上記は必ず守ってください。